平成28年の犬猫飼育実態調査によると犬 9,878千頭、猫 9,847千頭でほぼ同数となりました。猫の飼育頭数が増えたこともありますが、犬の飼育頭数が減ってきた印象があります。
近年の不況、高齢化、住宅事情に加え、猫を題材とした映画や本、ゲームといった「猫コンテンツ」がブームを盛り上げているようです。
ブームは一過性?ビジネスチャンスがある?院長先生にご意見を聞いてみました。
”猫診療に特化するつもりはないが、自院が治療できない・苦手と思われて失客するのは避けたい。ホームページや院内で猫診療に対する取り組みを紹介している”(A先生)
”猫専門の転向は全く考えていない。ただ、新患対策には効果があると思うので、猫もしっかり診療できることをアピールしていきたい”(B先生)
”私見だが・・・猫は飼い主さんとの訴訟リスクが高くトラブルが多い。猫診療をアピールするには院内の体制を整える必要があるかも”(C先生)
”ブームは一過性と考えている。ペットショップで犬が売れない時代。そのため、手間がかからないという謳い文句でメディアと業界が押している印象。ただ、猫用の待合室をリフォームするなどの対策はしても良いかも。まあブームに惑わされずに日々の診療を行う”(D先生)
猫に特化しているクリニックはありませんでしたが、皆様何がしか意識されておられるようです。
開業前の先生や、新たにクリニックの独自性・特化性を出したい先生には、ブームを上手く利用する手はあると考えます。
既存のクリニックは、自院の根源的なビジョンや取り組みを前提として、猫ブームに限らず、時流に合わせながらクリニックの特徴を打ち出していくことが重要なのかも知れません。