税金節約の対策は数あれど、中小企業に最も使い勝手の良い「倒産防止共済」をご紹介します。
・支出した金額が100%経費計上できる
・支出した金額が一定期間を過ぎるとまるまる100%戻ってくる という点です。
そんな良い話があるか?からくりは以下をご参照下さい。
倒産防止共済は中小企業基盤整備機構という政府系の独立行政法人が運営する「共済」です。
この共済は、会社&個人事業者が自社の得意先の倒産に備えて掛ける積立金で、万が一得意先が倒産した場合には、その積立金に応じて無利息で借入れができるという制度です。
本来は入金されるはずのお金が入らなくて、中小企業が連鎖倒産することを防止するために設けられたものですが、実態は節税対策で利用されている方がほとんどです。
年間240万円まで100%経費計上できる
倒産防止共済の積立金(掛け金)は全額100%を経費計上することが認められています。
月々の掛金は20万円が上限ですので、20万円×12カ月=240万円までその年の経費とすることができます。
例えば実行税率が30%だとすると・・・
240万円 × 30% = 72万円 の節税効果!!
一定期間を過ぎると掛けた金額が戻ってくる
倒産防止共済は「積立」ですので、掛けた期間に応じて戻してもらうことができます。
概ね12カ月で80%、24カ月で85%、40カ月以上で100%戻してもらえます。
ですので、タイトルの通りお金を貯めながら税金を節約することができるのです。
注意点する点は1点。解約してお金を戻してもらうときには逆に収入になってしまうということです。
ただ、解約するタイミングをうまくコントロールできれば、この懸念は解消されます。
動物病院の場合は、常に未収金の問題がありますが、それで資金繰りが苦しくなることはまれでしょうから、単純に税金対策として考えるべきでしょう。
上手に使うためのポイントは「ある程度ほったからして良い資金か否か」です!!
上記の通り、掛け金が100%経費になる一方で、戻してもらう金額も100%収入になります。掛け金がまるまる戻ってくるのは40カ月以上先ですし、何より基本的には資金が塩漬けになってしまいます。
ですので、しばらく引き出さない「定期預金」くらいに考えておくのが健全と考えます。