院長先生から投資や資産運用の相談を受けることがあります。
クリニック経営も軌道に乗り、開業時の設備資金の借入返済の目途が立ってくると、投資や将来の財産形成が気になってくるものです。
ただし、当社では「まずは事業投資=本業であるクリニック経営に投資するのが一番!!」と回答しています。
資産形成と運用は言葉が似ているようで違います。
資産形成=収入を増加させることで「事業投資=本業であるクリニック経営に投資」することが、投資効果が高く運用効果としても一番利回りが良いのではないかと考えています。
資産運用=形成した資産を増加させることですので、まずはクリニック経営に投資して、収入を増加させることをスタートに考えていただくことをお勧めしています。
当社の経験則ですが、どの業種でも10年先の業績は不透明であると考えます。
同じことを続けて現状維持することは難しい?新しい試みをして、メンテナンスをして初めて現状維持〜右肩に上がって行くといった印象があります。
不動産や金融商品などの投資で10%の利回りを得るのは難しいですが、クリニックの売上高が10%減少することは珍しいことではありません。
臨床技術向上やスタッフ教育など、お金だけではありませんが、売上高のうち数%でも広告宣伝やマーケティング、設備投資等に回す(投資する)ことから考えていただくことお勧めしております。
資産形成=クリニック経営に投資してもまだ資金にあるようであれば、資産運用することを止める理由はありませんが、運用手法にも順番があると考えます。
サラリーマンでは出来ませんが、ご自身で開業されている場合は「節税効果」の出る様な手法をとると、運用益との相乗効果が出ます。
先ずは院長先生の退職金の積立や万万が一があった場合に備える保険や共済で、節税効果のあるようなものが良いかと考えます。
手軽さ、使いやすさで考えると、個人であれば小規模共済、法人組織であれば倒産防止共済などが該当します。
民間の生命保険会社ではそれこそ沢山の商品がありますが、積立タイプは何十年と言った付合いになりますので、保険商品の選定には十分検討が必要です。
その次には、節税効果があり院長先生のリタイア後の資産として、当社では近年iDeCo(イデコ)をお勧めしています。
こちらは別コラムで詳細を解説しておりますが「個人型確定拠出年金」の愛称で、簡単に言うと「老後の資産・年金を自分で貯めるお得な制度」です。
60歳まで年金資金をご自身で選択した投資信託の様な金融商品で運用するものですが、その掛金が先生の課税所得から所得控除ができる優れものです。
運用次第では元本を下回る可能性もありますが、税効果を含めてマイナスになることはまず無い?のではないかと考えます。
金額も5,000円から始められるもので、投資経験があまりない方には導入して最適と考えます。
院長先生は獣医師として、経営者として、またご家族を守る家長として一人何役もこなしながらクリニック経営、家計の生活費、リタイア後の老後資産をやり繰りしなければなりません。
当社では院長先生のライフプランをトータルでサポートできるような体制を整えております。ご不安事、ご相談事ありましたらご遠慮なくお申し付け下さいませ。